リーズナブルな料金で東京の一等地に会社の住所を持つことができるバーチャルオフィス。
東京でこれからビジネスを始めたいと考えている起業家たちに人気のサービスです。
東京都内にはたくさんのバーチャルオフィスがあるため、どのエリアに法人登記しようか悩む方も多いのではないでしょうか?
住所は会社のイメージの決め手にもなるので、ビジネスに有利なエリアを選びたいところ。
今回は、起業家に人気の東京都心の6つのエリアの情報を比較してみましょう。バーチャルオフィスを選ぶ際の判断材料にしてみてください。
まず最初に、東京のバーチャルオフィスを利用するメリットについてお伝えしましょう。
東京でビジネスを始めるとなると、事務所利用可能な物件を探してオフィスとしての体裁を整えていく……そういった流れをイメージされる方が多いかと思います。
東京都心のオフィス賃料は広さや立地によって異なるものの、一月あたり数十万円前後のコストがかかります。三井不動産の資料によると、丸の内・大手町エリアの募集賃料平均で40,360円/坪・月とかなり高額。資金に余裕がない創業時には安くない出費ですね。
この賃料分の出費を抑えることができるのがバーチャルオフィスです。
バーチャルオフィスを利用すれば、港区や千代田区、渋谷区といった東京の一等地に数千円から会社の住所を持つことができるのです。さらに、初期にかかる契約料も数万円とリーズナブル。賃貸オフィスを契約する場合は敷金、礼金のほかに内装費用などがかかるので、バーチャルオフィスを利用すれば創業時のコストを大幅に節約することができるのです。
バーチャルオフィスの形態は運営会社によっても様々。マンションの一室で運営しているコンパクトなものから、ハイグレードなビルの一室を利用した通常のオフィスと変わらないものまで存在します。
会議室やワークスペースを設けているところもあるので、立地や料金に加え、サービスの充実度も判断基準に入れて探すと良いでしょう。
千代田区には皇居や東京駅があり、日本の中心というイメージが強いエリアです。さらに、大規模なコンサートが行われる日本武道館も千代田区内にあり、全国的に知名度の高い地域といえます。
オフィスビルが林立する丸の内エリアは洗練された雰囲気。この辺りはオフィスビルのほか、商業施設も立ち並んでいます。その他にも行政の中心地である霞ヶ関や永田町、アニメや漫画カルチャーで国内外から人を惹きつける秋葉原、編集・出版社が多い九段下などがあり、交通の利便性は都心部でも抜群です。
・千代田区役所・・・九段下駅から徒歩5分
・管轄法務局:東京法務局・・・九段下駅から徒歩6分
芝、麻布、赤坂、高輪、芝浦、港南の5つのエリアに分かれている港区。高級住宅街のイメージが強いですが、芝地区の新橋や虎ノ門は日本のビジネスの中心地とも言われています。NECやサントリー、電通、三菱重工業、全日本空輸などの本社も港区に所在します。
青山や表参道といったトレンドの発祥地や、赤坂、六本木、お台場などテレビ局や俳優座がある有名エリアは、誰もが一度は耳にしたことがある地名ではないでしょうか。
区内には東京メトロや都営地下鉄に加え、ゆりかもめやモノレールが走っており、交通網が発達しているのも特徴です。
実は、新幹線が停車する品川駅も港区内に位置しています。
・港区役所・・・浜松駅から徒歩10分
・管轄法務局:東京法務局港出張所・・・麻布十番駅から徒歩5分
その名の通り、東京23区の中央部にある中央区。文化、商業の中心地として知られています。一方で勝どきや晴海といった再開発で注目されているエリアもあり、若い層をターゲットにした新しいマンションが軒を連ねています。
ブランド街で有名な銀座、下町情緒が残る月島、金融取引の中枢である日本橋など様々な個性が共存しているのも中央区の特徴といえるでしょう。
日本の商業界を牽引する地というイメージが強く、起業家たちにも人気の地区です。
・中央区役所・・・新富町駅から徒歩1分、築地駅から徒歩5分
・管轄法務局:東京法務局・・・九段下駅から徒歩6分
世界中でも「新宿」の名前を知らない人がいないと言っても良いくらい知名度が高い地区。新宿駅の1日あたりの乗降客数は世界一でギネス記録にも認定されているほどです。
東京都庁のある高層ビル街をはじめ、繁華街の歌舞伎町、大型デパートや家電量販店が軒を連ねる靖国通りなどは多くの人で賑わっています。賑やかな新宿駅東口エリアと比べ、西口はオフィス街。洗練された都心の雰囲気を感じることができます。新宿駅から少し離れると、新大久保や神楽坂といった外国人に人気のエリアもあります。
世界に向けて情報発信をしていくには最適な街かもしれません。
・新宿区役所・・・新宿駅から徒歩5分
・管轄法務曲:東京法務局新宿出張所・・・大久保駅から徒歩3分、新大久保駅から徒歩7分
若者の街というイメージが強い渋谷区ですが、近年はオフィス街としての開発が進んでいます。90年代後半より、マークシティやセルリアンタワーなどのオフィスビルに新興IT企業が参入し、2019年中にはGoogle本社が六本木から渋谷に移転予定。若手起業家たちの中には「新たにビシネスをするなら渋谷で」と言う人もいるほど注目されている地区です。
交通の利便性にも優れ、JR、東急線、田園都市線、地下鉄銀座線、副都心線、半蔵門線、京王線などが乗り入れています。
・渋谷区役所・・・渋谷駅から徒歩10分、原宿駅から徒歩12分
・管轄法務局:東京法務局渋谷出張所・・・渋谷駅から徒歩10分
オフィス街や問屋街、町工場が多い品川区は、東京湾に面する23区南部のエリア。ソニーのテクノロジーセンターやニコン、明電舎、第一三共などの本社や研究所が立ち並んでいます。大崎駅周辺や天王洲アイルなど再開発が進むエリアには高層ビルが増えています。先進的なビジネスエリアだけでなく、下町情緒溢れる戸越銀座商店街があり約400もの商店が軒を連ね、賑やかな雰囲気を醸し出しています。こういったエリアでは、地域の商店同士の繋がりが深く残っているようです。
・品川区役所・・・大井町駅から徒歩8分、下神明駅から徒歩5分
・管轄法務局:東京法務局品川出張所・・・大井町駅、下神明駅から徒歩10分
東京都新部にはネームバリューのある地区がたくさん存在しますが、もしも将来的に会社の移転を視野に入れている場合は千代田区、中央区、文京区に登記することをおすすめします。
その理由は、転出と転入にかかる費用を節約することができるからです。
本社を移転する場合、転出、転入する法務局ごとに30,000円の費用が発生するため、違う地区に登記先を変更するとなるとおよそ60,000円かかってしまうのです。
東京法務局であれば、千代田区、中央区、文京区の3つの区をまたいでいるため、この3区内での移転であれば移転にかかる費用は通常の半額の30,000円で済むのです。
東京都心部の人気のエリアにはそれぞれ特色があります。
街のイメージと自分がやろうとしているビジネスの内容が合っているかや、交通網の利便性などを比較し、どこのバーチャルオフィスを利用するべきか決めると良いと思います。
また、書類を提出する法務局や区役所は地区ごとに異なるため、登記前に調べておくことをおすすめします。登記先の住所と法務局や役所がアクセスしやすい位置関係にあることも、判断基準の1つかもしれませんね。